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初心者の為の成功する焚き火のやり方概論~キャンパー歴25年の私が伝える焚き火の魅力~

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キャンプ初心者に向けて焚き火のやり方を解説します。焚き火はキャンパーにとって最高のアクティビティではないでしょうか。今回はそんな焚き火について、準備するところから片付けるところまで丁寧に紹介。さらに焚き火の魅力についても最後に少し触れています。キャンプや焚き火初心者はもちろんですが、焚き火に興味のある方は是非参考にしてみてくださいね。

#01選ぶだけで楽しくなる!焚き火のギア~準備編~

スタッフA4

キャンプでの焚き火のやり方を知りたいです!

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今回はなかむらしんごさんに聞いてみました

[執筆者情報]

なかむらしんごさまの写真

なかむら しんご さん
職業: キャンプライター・コピーライター

居住地: 岡山県

スキル:行動心理学をベースとしたライティングスキルを活かし、成果にコミットした記事の執筆

経歴:
■歯科技工士として20年間働いた後、コピーライターへの夢を叶えるために6年前に転身
■APCオンラインアカデミーで行動心理学ベースのライティングスキルを学ぶ
■現在はキャンプライター以外にクラファン専門ライターとしも活動中。
■週末は外遊びを探求
将来の夢:自分自身の思いを表現し、出会った人々にワクワクを与える人間として活躍すること

焚き火の写真

ユラユラ…パチパチ…。今日も無心に焚き火を育てています。
それでは焚き火の世界へ。

キャンプで焚き火をするためには道具の準備が最重要。ここでしっかり準備しておかないと現地で途方に暮れることも。そうならないためにも、チェックリストを作成して焚き火に備えましょう。

焚き火に最低限必要なキャンプギアは全部で6つ。

     
  1. 焚き火台と焚き火シート
  2.  
  3. 薪(針葉樹、広葉樹)
  4.  
  5. チャッカマン、着火剤
  6.  
  7. 革製手袋と斧
  8.  
  9. 薪バサミと火吹き棒
  10.  
  11. 火消し壺

1.焚き火台と焚き火シート

焚き火台と焚き火シートの写真

テントサイトの土や芝生を傷めることから直火がNGなキャンプ場が多い現在、焚き火台と焚き火シートはマストなキャンプギアです。その中でオススメな焚き火台はコールマンのファイヤーディスク。

シンプルなお皿型の焚き火台は扱いやすく、頑丈。耐荷重が30kgあるので、ダッチオーブンやヤカンなど高荷重の物を載せても抜群の安定感。何より見た目もカッコいい。更に全方位型の焚き火台なのでグルキャン時はみんなで焚き火台を囲んでの団らんも楽しめます。

焚き火シートに関しては耐火用で、ある程度の厚みがあれば問題なし。ホームセンターなどで直接手に取って確認の上、購入してみて下さい。

※焚き火シート…焚き火台の下に敷くシートのこと。耐熱性や断熱性が高い素材で作られており、熱や火の粉などによる地面へのダメージの軽減や、延焼の防止などの役割を果たす。

2.薪(針葉樹と広葉樹)

焚き火で使用する薪は大きく分けて針葉樹と広葉樹があります。針葉樹は密度が低く、斧やナタでも割りやすいです。針葉樹の種類としてはマツやスギ、ヒノキなどが該当します。
針葉樹は火力が強いので、焚き火の焚き付けに使用したり、焚き火調理で火力アップしたい時に力を発揮したりしますが、燃え尽きるのが早いのも特徴です。

一方、広葉樹は着火はしにくいですが、いったん火が入ると長持ちします。また広葉樹の種類は多く、お店でもクヌギやナラ、カシなど色々と販売されています。基本的に店頭に置かれているものであれば、どれを購入してもそれほど差はありません。ただ、もっとこだわりたい、知りたい、色々試してみたいと思う方は以下を参考にしてください。

おすすめの薪を徹底解説〜焚き火にはこれ!!


持って行く薪の量の目安ですが、広葉樹と針葉樹を一巻ずつ購入しておけば、一泊二日のキャンプでの焚き火を十分に満喫することができます。

3チャッカマンと着火剤

チャッカマン・着火剤の写真

チャッカマンや着火剤に関しては特にこだわりなく使っています。ファイアスターターやメタルマッチなどはブッシュクラフトっぽく、着火に使っていたことが以前ありました。当時はフェザースティックを作り、着火材もファットウッドなどの天然素材を使っていましたが、最近は市販のチャッカマンを使用しています。着火剤に関しても各メーカーが色々なものを販売していますが、そこまで差がありません。注意書きを十分に読んで使用して下さい。

※ファイアスターター、メタルマッチ…火を起こすための燃料いらずの道具のこと
※フェザースティック…小割にした薪の表面をうすく削った焚き付けのこと

4.革製手袋と斧

皮手袋と斧の写真

革製手袋は色々な価格帯のものが販売されていますが、機能重視で選びましょう。ちなみに私はワークマンで購入したものを使用しています。理由は安価な割に高機能。厚手の皮で作られていて耐熱性があり、たいへん長持ち。しっかりしている上にグリップ力もあるので、熱いものを掴むときはもちろん、薪割りの時でも使用しています。

斧に関しては特殊な刃物ということもあり、焚き火初心者の方に紹介するのは意見の分かれるところ。実際、薪を割らずにそのまま使用する方もいます。ただ、薪の状態によっては火が回りにくかったり、煙が多かったり、必要以上に爆ぜることがあります。

そういったことを少しでも減らすために斧やナタを使って薪割りをしておいた方が良いのも事実ですが、危険もあります。薪割りはしっかりとした装備と方法で使わないと大怪我につながります。これに関しては実践編で紹介します。

5.薪バサミと火吹き棒

薪バサミの写真

薪バサミは自分にあったものを使って下さい。薪をくべたり、組み直したり、取り出したりと薪ばさみは焚き火する時に頻繁に使います。カッコいいのはもちろんですが、まずは扱いやすいものを購入することをオススメします。ポイントはしっかりとしたグリップ力があるかどうか。

火吹き棒に関しても一つは持っておいた方がいいです。先ずは100均で購入してみてはいかがでしょうか。最近は火吹き棒と薪バサミが一体化している面白い商品(写真中央)もあるのでチェックしてみて下さい。【商品名:ASOBU 薪バサミ HIMORI-02】

6.火消し壺

火消し壺の写真

有料で管理されているキャンプ場の多くは使用済みの薪や炭を処分するところがありますが、河川敷などのキャンプ可能な場所として無料で開放されているところは管理がされていないので、薪や炭の処分は自分でする必要があります。

そういったところで焚き火をする場合、火消し壺は必ず必要です。火消し壺は壺にフタをすると酸素がなくなって火が消える仕組みになっていて、短時間で確実に消化が出来る優れものです。ホームセンターでは、火消し火起こし壺などの便利グッズが安価で販売されているので、まずはチェックしてみてください。プラスαで100均で販売されている小型の金属製のスコップも持っておくことをオススメします。焚き火で出た灰や炭化した薪を火消し壺に移すときなど、なにかと便利です。

#02焚き火のやり方~実践編~

焚き火の写真

さあ、焚き火で使用するギアの準備はできましたか?

それではいよいよ焚き火のやり方についてお伝えしていきます。ここでは焚き火台のセッティングから焚き火を育てるところ、更には育てた焚き火でキャンプめしを作るところまでを5つの項目に分けてご紹介します。

流れは以下のようになります。

     
  1. 1焚き火台のセッティング
  2.  
  3. 薪割り
  4.  
  5. 薪組み〜着火
  6.  
  7. 焚き火を育てる
  8.  
  9. キャンプめしを作る

1.焚き火台のセッティング

セッティングされた焚き火台の写真

焚き火を安心安全に楽しむために、先ず注意するのがセッティングする場所。焚き火台は一度場所を決めたらそこから移動させることはあまりありません。当日のキャンプ地のベストな場所に焚き火台をセッティングしましょう。意識するポイントは以下の3つ。

●地面がフラットで安定しているか
●落ち葉や背の高い雑草などの燃えやすいものが近くにないか
●テントやタープから最低でも1m以上離れているか

これ以外にも当日の風の方向や強さなどを考慮してサイト内での焚き火台の位置を決定しましょう。

2.薪割り

薪を割っている人の写真

「焚き火で薪割りは必要?」

これに関しては賛否両論、様々な意見があると思いますが、より効率よく、快適に焚き火をするためには薪は細く割る必要があります。ところが、実際に売られている薪の大半は写真のように分厚く、そのまま使用すると着火しにくいだけでなく煙も多い。特に広葉樹は密度が高く火が入るまでに時間がかかります。

そういった理由から持参している薪の7割弱は細く割っておくことをオススメします。2〜3本は焚き火の中でベースの薪として使うために残しておきます。

準備編の中でも触れましたが、刃物全般に関しては十分な知識を持って使用しないと本当に危険です。今回は参考までに、私がキャンプで斧を使用する時に必ず守っていることを紹介しておきます。

①皮手袋を装着して使用する

薪と皮手袋の写真

薪割りをする時は、必ず手袋を装着してください。

薪を掴む時、薪割りの打ち損じの時など、皮手袋を着けていると様々な状況から手を守ってくれます。また、斧を握る時もしっかりグリップできます。怪我をしたらせっかくの焚き火タイムが台無しになるので、くれぐれも自分の身は自分で守りましょう。

②周囲を確認して振り下ろす

薪を割っている様子

斧を振り下ろした瞬間に破片などが飛び散る場合があるので、薪割りをするときは周囲を確認してから行うようにしましょう。また、薪割りは土の上や不安定な薪の上でするのではなく、安定した薪割り台の上でしてください。

薪割り動作はできるだけコンパクトに。斧を力任せに大きく振り下ろすのは危険です。肩の力を抜いて斧の重さを感じながら小さく振り下ろしましょう。

はじめて「ズパッ!」と薪が割れた時は爽快ですよ。

③アルコールが入った状態で斧は振らない

酒瓶の写真

飲酒してからの薪割りは絶対禁止!

薪割りはお酒を飲む前に終わらせて下さい。過去に斧で大怪我をした人を見たことがありますが、想像以上にヤバイ状態になりました。斧は重心が先端にあり、重く鋭い刃がついています。少し体に触れただけでも大怪我に繋がるので、細心の注意を払って斧を扱うようにしましょう。

それでも「まさか!」はあります。

もし、薪割りなどで大怪我をしたら落ち着いて119番にかけて救急車を呼びましょう。焦って自分で病院に行かないようにして下さい。

3.薪組み~着火

薪に火を着けている様子

さて、いよいよ焚き火に火入れをしていきます。

まず、小枝や使用済みの割り箸などの燃えやすいものを焚き火台の真ん中に置きます。

①薪を組む

まず、小枝や使用済みの割り箸などの燃えやすいものを焚き火台の真ん中に置きます。
その後、薪割りをした針葉樹を焚き火台の中で3段ぐらいを目安に井桁に組んでいきます。

②着火剤投入

組んだ薪の井桁上部の開口部から着火剤を入れます。

③着火

薪に火を着けている様子

チャッカマンなどで着火剤に火をつけ、そのまましばらく放置。煙突効果で空気が循環し、徐々に炎が大きく広がっていきます。間もなくして井桁に組んだ針葉樹全体に火が回っていきます。乾燥している針葉樹は密度も低く、あっという間に火が入っていきます。

着火完了!

ここから焚き火を育てるべく広葉樹を投入していきます。

4.焚き火を育てる

燃え盛る火の写真

焚き火台の中で高火力で燃えている針葉樹が崩れ始める頃、いよいよ広葉樹を入れていきます。先程の薪割りで細くした広葉樹を投入し、火吹き棒でピンポイントに風を送っていきます。

先ずは大きく息を吸って強すぎず、弱すぎず…

「フーーー」一定の力で息を吹きかけます。

再度、大きく息を吸って

「フーーー」

何度か繰り返していると立ち込めていた煙が燃え、

「ボッ!!」

広葉樹に着火。炎の勢いを確認しながら焚き火のベースとなる太い薪をセッティング。

さらに細い薪を数本、太い薪に隙間を作りながら差しかけるように置いていきます。

炎の勢いを確認して、弱ければ火吹き棒で空気を送ります。しばらく見守っていると炎が太い薪に移行していきます。

ここまで来ると炎は安定。焚き火は燃え続けます。時折、薪を追加しながら火吹き棒でファイヤー。育てた焚き火を楽しんで下さい。

5.キャンプめしを作る

キャンプ飯を作っている様子

焚き火と言えば、キャンプめしも楽しみの一つ。焚き火台の真ん中に炭を入れて直火で肉を焼くのも良し、トライポッドにダッチオーブンを吊り下げてビーフシチューなんてのもまた良し。ですが、今回はシンプルにはんごうパスタとフライパンディッシュでソーセージを焼いていただきました。

※トライポッド…キャンプで使用する三脚や四脚のクッカーをつるすアイテムのこと

トライポッドで調理をしている様子
完成した料理の写真

焚き火は600度以上の高温になるため、はんごうの水もあっという間に沸騰します。そのため、はんごうを置く位置を調整しながらパスタを投入。間もなくして茹で上がるのでトングを使ってお皿に移し、市販のソースをかけて彩りにパセリを振り掛けて簡単ボロネーゼと明太子パスタの出来上がり。

薪割り台や残った薪をテーブル代わりにしている様子

薪割り台や残った薪をテーブル代わりに、

「いただきます!」

自然の中、焚き火台を囲んで食べるキャンプめしはお店で食べるめしより3倍美味い…なんて勝手なことを思いながらパスタとソーセージを完食。胃袋も心もホッコリです。

#03焚き火のやり方~片付け編~

炭化した薪・灰の写真

愛情を込めて育ててきた焚き火もいつか終焉を迎えます。次回も焚き火を楽しむために炭化した薪や灰はしっかり処理しましょう。冒頭でもお伝えしましたが、管理されているキャンプ場の多くは灰や使用済みの薪などを捨てるところを用意してくれています。一方、無料で開放されているキャンプ場は灰や残った薪を持ち帰る必要があります。

1.火消し壺を使用

焚き火を鎮火させるためには灰にしてしまうのが理想的ですが、実際には灰の中に炭化し火がくすぶっている薪が残っていることが大半。少し残っているだけでも火事になる危険があるので、灰は小型のスコップで火消し壺に入れ、蓋を閉め、空気を遮断。

こうすることで消火が早まります。直後は火消し壺が高温になっているので冷めるまで放置。焚き火台も冷めるのを確認してから収納して下さい。

2.バケツを使用

薪バサミや小型スコップを使って水を入れたバケツの中に浸す方法です。この場合、大きさにもよりますが完全に鎮火させるために5分〜10分かかります。残った薪は少しずつバケツ入れるようにして下さい。

完全に鎮火した薪は袋などに入れ自宅に持ち帰り、燃えるゴミと一緒に出して下さい。

3.重曹を使用

重曹と言えば頑固な洗い物やお掃除に大変便利ですが、実は焚き火の消火にも効力を発揮します。使い方は簡単で、重曹をただ焚き火の上から振りかけるだけ。重曹は燃えると二酸化炭素を発生させ、焚き火を燃やすのに必要不可欠な酸素を遮断し、一瞬で焚き火を消火してくれます。ただ、熱は残っているのでそのまま火消し壺に入れて蓋を閉めて下さい。

ここ数年の加熱したキャンプブームで、無料で開放されているキャンプ場での残り火によるボヤ騒ぎや、残った炭の放置などが増えており、使用禁止になったキャンプ場もあります。無料のキャンプ場は自由度が大きい反面、キャンパーそれぞれの意識が大変重要です。次回使用することを考えて、訪れたときと同じ状態に近づけて帰るようにしましょう。

#04やっぱり焚き火は面白い!

焚き火を囲む人の写真

いかがだったでしょうか。今回は焚き火概論として準備から実践、さらには片付けるポイントなどをお伝えしました。

焚き火には我々人類に本能的な快楽や心地よさを与えるリズムを持っています。これを「 f分の1のゆらぎ」といい、人間の心拍と同じリズムを刻んでいます。このリズムに身を任せると心が解き放たれ、本来の自分に戻ることができます。

「無心。」

みなさんも是非、不規則に揺らめく炎と向かい合い、本能的に感じるゆらぎに身を任せてみてはいかがでしょうか。

スタッフA37

焚き火のための準備から後片付けまでバッチリ分かりました!

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焚き火ならではの癒しの時間を楽しんでみてね!なかむらしんごさん、どうもありがとうございました!

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