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正しいテントのたたみ方と保管方法を徹底解説!【ドームテント編】

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テントのたたみ方ってキャンプで疲れた後は雑になりがちですよね。でも、正しい方法でテントをたたみ、片付けておかないと破損・型崩れ・加水分解・カビなどさまざまな劣化の原因になっていまいます。今回は「ドームテント」に焦点をあて、キャンプインストラクターのたなそうさんに教えていただきました。テントを長く大事に使いたい方は是非参考にしてみてくださいね。

#01正しいテントのたたみ方

スタッフA28

テントってたたむの苦手なんです・・・キャンプで疲れた後でついつい適当になってしまって💦

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気持ちは分かるけどテントが傷むよ・・・今回はたなそうさんにテントのたたみ方のコツを聞いてみたよ

[執筆者情報]

たなそうさん プロフィールアイコン

たなそうさん
ソロキャンプ歴10年越え、キャンプインストラクター資格を持つ32歳男。無骨なキャンプスタイルを愛している。

料理・焚き火・お酒・天体観測など楽しいことが目白押しのキャンプですが、片付けを億劫に感じる人は多いのではないでしょうか?特にテント。キャンプで疲れた後に、大きなテントを片付けるのはひと苦労ですよね。

でも、正しい方法でテントをたたみ、片付けておかないと破損・型崩れ・加水分解・カビなどさまざまな劣化の原因になりますよ。

そこで今回は、キャンプインストラクターの資格を持ち、ソロキャンプ歴10年超えの私が実践しているテントのたたみ方をご紹介します。ぜひ参考にして、正しいテントのたたみ方を身につけてくださいね。きっと次のキャンプを楽しく迎えられること間違いなしです!

あなたのテントはどのタイプ?

ドームテントの写真

テントと一口に言っても、さまざまなタイプがあります。設営が簡単なワンタッチテントやポップアップテント、テントと言えばコレ!のドームテント、タープ不要で広々したリビングスペースを作れるトンネルテントなどがありますよね。それぞれのタイプに合うたたみ方を習得しましょう。

今回は、私が普段使用しているドームテントを元に解説します。ほかのタイプのテントのたたみ方にも共通するポイントもあるので、ぜひ参考にしてくださいね。

#02テントをたたむ前に

テントの写真

テントをたたむ前に、事前に行うべきことをご紹介します。朝ごはんやランチを済ませてから「はい、撤収しよう!」だとスムーズに撤収できません。朝起きたときから少しずつできることをやっておくことが大切です。

撤収作業は朝起きたときからはじまっていますよ!

①朝起きたら、窓を開けて風を通す

テントに風を通している様子

朝目が覚めたら、テントを開け放ちましょう。雨や朝露に濡れたテントの外側を乾かすのはもちろんですが、内部にも湿気が溜まっていて、結露していることもしばしば。できるだけ長い時間風にあてるために、朝起きたらすぐに風を通しましょう。結露がひどい場合は、マイクロファイバータオルなどで拭き取るとより早く乾きますよ。

②荷物を片付けて掃除

テントの中を片付けている様子

朝ごはんを食べる前に片付けられるものは片付けておきましょう。テントの中のものをどけて、土やゴミなどを掃いてきれいにしていきます。虫が混入したまま片付けてしまうと劣化の原因になるので、よく確認してくださいね。

ただし、あまりにも早朝からバタバタしすぎないように注意。ほかのキャンパーさんはまだ寝ていたり、ゆっくり朝の時間を楽しんでいたりするかもしれません。早く撤収したいという気持ちをぐっと抑えて、まわりの状況を確かめながら節度ある範囲で行ってくださいね。

③ペグやロープを外す

ペグ・ロープの写真

ペグやロープを外しましょう。地面から抜いたペグは、土や泥をきれいに落としてください。ペグ同士をカンカンとぶつけ合わせて大まかに土や泥を落としたあとに、水で洗い流すとよいでしょう。

水で洗ったあとは、錆やカビを防ぐために完全に乾燥させてから専用の収納袋に仕舞います。ペグを干している間に収納袋も一緒に干しておくのがおすすめです。

ロープも同様に水洗いして乾燥させましょう。乾いたらくるくると手に巻きつけて、コンパクトに縛っておくと収納袋の中で絡まることもありません。収納袋に仕舞う前にペグ・ロープの本数はしっかり数えておきましょうね。

④テント本体・フライを乾かす

テント・フライを乾かしている様子

まず、テント本体とフライを分離させてください。裏返して風通しのよい日陰に干すのがおすすめです。木の間にロープを渡したり、ポールとロープで簡単な物干しを作ったりして干すのもひとつの方法です。干す場所がなければ私は車にばさっとかけて干すこともありますよ(車が結露していたら逆効果ですが…)

テント本体はまず底面から乾かしましょう。ポールを抜かずに、テントをひっくり返して、風が吹いている方向に底面を向けます。風が強い場合は、ペグやロープで固定するとよいでしょう。冬キャンプなどはかなり結露するので、マイクロファイバーのタオルがやはり重宝します。水滴を拭き取るだけでなく、すすなどの汚れも拭き取れますよ。

現地で乾かしきれない場合は、ゴミ袋などに収納して持ち帰り、ベランダなどで干してくださいね。

#03テントをうまくたたむには?

それではテントをたたんでいきましょう。うまくたたむポイント・コツをおさえてスムーズにたためるように練習してくださいね。

①ポールの長さに合わせてたたむ

まず、意識してほしいのは、最終的にテント本体とフライをポールに巻きつけた状態で収納するということです。折りたたんだポールの長さと同じくらいの幅になるようにたたんでいきましょう。

②フライのたたみ方

フライを二つ折りにした様子

フライは、できるだけ四角い形になるようにたたんでいきます。まず2つ折にして地面に置きます。両端の出っ張りを中に折り込み、形を整えたら収納袋の幅に合うように中心に向かって両側からたたみましょう。

タープを畳んでいる写真

中に空気が含まれているとたたみづらく、かさばるので空気を抜きながらたたんでくださいね。

③テント本体のたたみ方

テント本体の畳み方

まず、ポールを抜きましょう。ポールは引っ張って抜くとスリーブの中で外れてしまう場合があるので、押して抜いてください。

ポールもペグやロープなどと同様に水洗いして、よく乾燥させましょう。

テントとポールの写真

ポールが抜けたらテントを四角になるように広げ、両端から折りたたみ、最後に縦方向に折って、ポールの長さに合うサイズに調節します。

フライ・テント本体がそれぞれたためたら、フライの端にテント本体とポールを置いてくるくると巻きましょう。バンドなどで広がらないようまとめておくのがおすすめです。

#04テントの保管方法

たたんで収納袋にしまうまでの工程をご紹介しましたが、テントを自宅で保管するときはできれば収納袋に仕舞わず、衣装ケースなどに広げて保管するのがベター。テントの生地同士が接触している状態で長期間保管すると、カビや加水分解による劣化などのリスクが高まります。車に積みっぱなしにするのも日光や高温などの影響で劣化が進むので注意してくださいね。

お気に入りのテントを長く愛着を持って使うために

畳まれたテントの写真

楽しい一方で、やることが多くて疲れるキャンプ。どうしても撤収がおざなりになってしまう気持ちはとってもよくわかります。でも、きちんと適切なたたみ方でテントを片付けでおかないと劣化や損傷の原因になり、最悪の場合、次のキャンプに行ったときに「テントがカビ臭い」「ポールが折れている」なんてこともあり得ます。

ぜひ撤収の時から次のキャンプを楽しむための準備が始まっていると捉えて、丁寧にテントをたたんでくださいね。どんどんテントにも愛着が湧いてきて、さらにキャンプが楽しみになるはずです。

スタッフA20

朝起きた時から少しずつ準備するのがポイントなんですね♪

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そうそう!段取り大事よ!せっかくなら保管にも気をつけて長く大切に使おうね
たなそうさん どうもありがとうございました!

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