ソロキャンプに適した焚き火台の選び方について解説します。今回は焚き火ストである岡山県在住キャンパーのなかむらしんごさんに、ソロキャンプでの焚き火台を選ぶ時のポイントや焚き火の魅力、おすすめの焚き火台3選を教えてもらいました。ソロキャンプで焚き火を始めたい!と思っている方必見の内容ですので、是非参考にしてみてくださいね。
もくじ
ソロキャンプで焚き火台を使いたい!

ソロキャンプで焚き火台を使いたいんですけど、どんなものが良いんですか?

今回は焚き火に詳しいベテランキャンパーの「なかむらしんごさん」に聞いてみたよ!

なかむら しんご さん
職業: キャンプライター・コピーライター
居住地: 岡山県
スキル:行動心理学をベースとしたライティングスキルを活かし、成果にコミットした記事の執筆
経歴:
■歯科技工士として20年間働いた後、コピーライターへの夢を叶えるために6年前に転身
■APCオンラインアカデミーで行動心理学ベースのライティングスキルを学ぶ
■現在はキャンプライター以外にクラファン専門ライターとしも活動中。
■週末は外遊びを探求
将来の夢:自分自身の思いを表現し、出会った人々にワクワクを与える人間として活躍すること
Twitter:@LTeracohoo

「ソロキャンプを特別にする魔法がそこにはある。」
どうも、私は外で遊ぶこと、地球で遊ぶことに取り憑かれ、気が付けば30年以上経ってしまったおじさんキャンパーです。
そんな私が思うに、キャンプに行く理由はいたってシンプル。それは…
「やっぱり焚き火がしたいから!」
そう、火遊びが大好きな自称焚き火ストとして、焚き火は私のキャンプライフに欠かせない存在となっています。
そこで今回、私のソロキャンプでの焚き火台を選ぶ時のポイントやおススメの焚き火台、さらには焚き火の魅力などについてお話ししたいと思います。
がっつりと主観を交えながら、あなたの焚き火ライフにも役立つ情報をお話しするので、ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いです。
▢今回訪れたのは、神秘に包まれたキャンプ場

今回訪れた神鍋高原キャンプ場は、兵庫県の神鍋市に位置しています。
地元ではUFOの目撃情報も多数あり、神聖さと神秘的な体験が結びついていてこの地域自体が独自の魅力を持っています。
「神鍋(かんなべ)」という地名の由来は一般的に、神が宿る場所を意味する「神奈備(かんなび)」が語源とされていますが、他にも山頂付近の火口の形状が巨大な鍋のように見えることから「神の鍋」=「神鍋」という説もあります。
一方で、1980年代のUFOブームの影響もあり、1985年に神鍋周辺でのUFO目撃情報が話題になりました。これ以降、都市伝説系の人々の間で神鍋は「神秘の地」として知られるようになり、現在でもYouTubeなどで取り上げられています。
こういった独自の魅力に惹かれ、今回のキャンプ地に選びました。
今回、実際に訪れましたが、日が暮れてから高原の夜空には、遠くの暗く低い丘まで無数の星々がまるで宝石のように輝き、その静寂が神秘的な雰囲気を漂わせています。
「ひょっとしてUFOでもいるのでは⁈」
という考えが頭をよぎります。この神聖な空間で焚き火を育てながら、未知との遭遇に備えながら、妄想を膨らませていました!
ソロキャンプで使う焚き火台を選ぶ時のポイント

焚き火の温もりと神秘的な星空を楽しんできましたが、キャンプの醍醐味をさらに引き立てるためには焚き火台選びが重要です。
特にソロキャンプで焚き火を満喫するために、焚き火台選びは欠かせません。そこでどのようなポイントを考慮すべきかをお伝えします。
- 展開性も◎!抜群の携帯性を備えた焚き火台
- 高温でも問題なし!耐久性に優れた素材と設計
- 「燃焼効率がイイ!」は、キャンプ飯もウマい!
1.展開性も◎!抜群の携帯性を備えた焚き火台

現在、ソロキャンプは多様化しています。そのような状況の中、究極系のスタイルはバックパック1つで行くULキャンプではないでしょうか?
※ULキャンプ…ウルトラライトキャンプ。荷物を最小限にし軽量な装備でキャンプを楽しむスタイル。
そうなると焚き火台は、収納や携帯のしやすさを考えた軽量コンパクトでバックパックにも余裕で収納できるタイプのものを選びたいですよね。
さらに重要なのが『展開性』。
簡単に展開でき、組み立てやすい設計が施されている焚き火台は、組み立てること自体が楽しい。
そんな焚き火台を持っていると早く設置したくてウズウズします!キャンプ日が待ち遠しくてたまらなくなります。
また、このような焚き火台は後発でオプションパーツが販売されるケースもあり、それらを使用し、カスタマイズできるのも魅力の一つです。
2.高温でも問題なし!耐久性に優れた素材と設計

まず、焚き火の温度帯についてお伝えします。薪は着火時、260℃以上になると燃え始め、可燃ガスを発生しながら炎が上がります。
燃焼中は600℃以上で燃え続け、高温燃焼すると800℃を超えることもあります。、熾火(おきび)の状態でも、600℃〜700℃を維持し、遠赤外線を放ちます。
ちなみに広葉樹は600℃〜800℃で安定燃焼。調理などで温度を上げたい時は針葉樹を投入すると温度が上昇しますが、その時の焚き火の温度は一般的に700℃〜1000℃程度になります。
このように焚き火のすべての温度帯は高温、しかも長時間にわたり燃え続けます。
そのため、高温に強く、繰り返し使用しても変形しにくい耐久性に優れた素材と設計を兼ね備えた焚き火台を選ぶことが重要です。
さらに剛性の高い設計の焚き火台を選ぶことで、安心安全の焚き火を楽しむことができます。
●焚き火台の素材

現在、焚き火台の素材として使われているのは、主に3種類あり、素材ごとに特性があります。
◆ステンレス
錆びにくく、熱による歪みも少ない万能タイプです。そのために長期間使用する ことが可能。
さらに軽量で持ち運びやすく、多くのキャンパーに選ばれています。実際、焚き火台の80%〜90%がこちらの素材を使用しています。
◆鉄
アイアンやスチールとも表記されている素材で、非常に頑丈で熱にも強く、焚き火の熱を均一に伝えることができます。
しかし、重いため持ち運びが大変。また、錆びやすいので、使用後は十分なお手入れをする必要があります。
◆チタン
ステンレスに次いで人気の素材。ステンレスよりも軽量で、熱に強く、錆びにくい特性を持っています。
また、薄型でありながら高い強度を持っているため、軽量化目的のソロキャンプには最適。ただし、価格が高いため、購入を検討する際にはその点を考慮する必要があります。

以上、焚き火台の主な素材として、ステンレス、鉄、チタンの3種類について紹介してきました。
これらを踏まえた上で、私が選ぶ素材は、ステンレスです。理由は以下の通り。
- 重さ
チタンは確かに超軽量で持ち運びも便利ですが、ステンレスも十分軽く、サイズによっては持ち運ぶのに問題になることはありません。 - 耐久性
ステンレスは耐久性が非常に高く、傷つきにくく、錆びにくいため、キャンプのあらゆるシーンに適しています。何より長く使い続けられる点が魅力です。 - 熱伝導性
ステンレスは熱を均一に伝える性質があるため、焚き火の熱を効率よく使うことができます。
(これについては後述します。) - コストパフォーマンス
初期投資が比較的低いステンレスは、耐久性が高く長寿命であることから、多くのキャンパーにとってコストパフォーマンスが良いとされています。
一方、チタンは初期投資が高い素材です。また、ステンレスを選ぶことは、他の素材と比較しても、コスト的に合理性があると私は考えます。 - 慣れ親しんだ素材
ステンレスは長年使い慣れた素材です。もちろんこれまで色々試してきましたが、結局またステンレスに戻ります。
これが、私がステンレスを選ぶ最も大きな理由です。やはり、長年使い続けている、慣れ親しんだ素材が一番ですね!
3.「燃焼効率がイイ!」は、キャンプ飯もウマい!

焚き火台の素材について色々とお話ししてきましたが、ここからは焚き火台を選ぶ際の重要なポイントに戻ります。
熱伝導性も焚き火台を選ぶ上で重要なポイントです。「熱伝導性がいい!」ということは、火の管理がしやすいということです。
焚き付けから熾火まで、安定した火力を維持し、火のコントロールができれば、食材を均一に加熱することができるので、誰でも美味しいキャンプ飯を作ることができます。


例えば、塩コショウやアウトスパイスのみで味付けした手羽先や鶏足も、火の管理ができれば、ジューシーで香ばしく、皮パリッで、肉の旨みがたっぷり詰まった絶品のキャンプ飯になります!
…思い出しただけで腹が減ってきました。
以上のように、『携帯性』、『耐久性』、そして『燃焼効率』を総合的に考慮し、設計された焚き火台を選ぶことで、ソロキャンプでの焚き火がさらに楽しく、充実したものになりますよ。
ソロキャンプ向け焚き火台3選

ここまではソロキャンプ向けの焚き火台を選ぶ際のポイントを3つ、自分の体験も交えながらお話ししてきました。
ソロキャンプでは、どの焚き火台を選ぶかが、キャンプ全体の雰囲気や楽しさに大きく影響するため、慎重に選ぶことが重要です。
次からはこれまでお伝えした3つのポイントを前提に、焚き火をさらに楽しむためのおすすめのソロキャンプ向け焚き火台を3つご紹介します。
どの焚き火台も素敵なアイテムばかりなので、ぜひ参考にして、自分にぴったりの焚き火台を見つけてください。
●Tokyo Camp 焚き火台

Tokyo Campの焚き火台は、発売当初から高い人気を誇っています。収納時はA4サイズとコンパクトで軽量なため、持ち運びも楽々。
組み立ても簡単なので、どこでも手軽に焚き火を楽しむことができます。耐久性にも優れた素材を使用しており、一度組み立てると見た目以上の安定感に驚かされること間違いなし!
太い薪をそのままくべても全く問題ないので、大胆かつ、豪快な焚き火体験を楽しめるのもこの焚き火台の大きな特徴です。
また、オプションパーツも多く販売されているので、自分好みにカスタムできるところも人気の要因になっています。
●BUNDOK 焚き火台 LOTUS

BUNDOKの焚き火台LOTUSは、個性的なデザインが魅力で、多くのBUNDOK愛好者に支持されている焚き火台です。
折りたたみ式で持ち運びも楽。Tokyo Campと同様にA4サイズの袋に収納することができます。耐久性もあり、薪をそのままくべても問題なし。
LOTUS は、燃焼効率がいいのはもちろんですが、立ち上がる炎が美しい。また、薪との高さも絶妙なため、焚き火料理におススメの焚き火台です。
BUNDOK好きで自称『バンドッカー』な友人の相棒的存在の焚き火台ですが、現在は改良版の LOTUS+も販売中。
友人曰く、「カッコいのはやっぱり初期型!」との事。どちらも5,000円以下で購入可能なコスパ最高の焚き火台です。
●笑’s コンパクト焚き火グリル B-6君

最後に紹介するのは、笑 ‘sコンパクト焚き火グリルB-6君。
こちらは、持ち運びに優れた軽量設計の焚き火グリルです。名前は少し長いですが、デザインはシンプルかつスタイリッシュ!
展開するのにコツがいりますが、覚えたら時間はかかりません。とにかく組み立てが楽しくなる焚き火台です。
収納サイズは名前の通りB-6。厚みは少しありますが、バックパックにもスッキリ収まります。
強度も問題なし。製品本体に耐久性のある素材を使用しているため、安定した火力で焚き火料理も楽しむこともできます。
ただ、ロストルは熱にあまり強くないので、オプションのハードロストルに交換することをおすすめします。
※ロストル…焚き火台やバーベキューグリルに設置する網のこと
さらにプラスαとして、グリルプレートも用意。このプレートで焼いたステーキは絶品です。
ただし、「B-6君」は直接薪をくべることはできません。そのため、持参した薪を斧で割った後、のこぎりでグリルサイズにカットするか、現地で小枝を調達し、それらを燃料として使う、ちまちましたスタイルの焚き火台です。
しかし、個人的には今回紹介した中で最も推したい。

こちらのアイテム、どんな薪や小枝でもしっかりと燃やしてくれるので焚き火の魅力をもっとも感じるアイテムだと思います。
ちょっと話がそれますが、奥田民生さんの『キャンプのヤツ』って歌、ご存じでしょうか?
その中に「木陰で小枝を燃やして眺めてる♬あれはキャンプのヤツのやること(^^♪」
って歌詞がありますが、この「ヤツ」こそ、私のようなキャンパーだと勝手に思っています。
「集めた小枝をチマチマと…B-6君で、燃やして眺めてる自分」を妄想せずにはいられない、そんな魅力的なアイテムこそが『笑 ‘sコンパクト焚き火グリルB-6君。』です。

しかし、「侮るなかれ!」こちらのB-6君、今回紹介した焚き火台の中でもっとも燃焼効率がいい焚き火台です。
しかも、バランスよく燃えてくれるので、チマチマ焚き火台が面倒だと思わない方には、是非お勧めしたいです。
以上、今紹介した3つの焚き火はどれも使いやすく、楽しい焚き火台ばかり。
確かにお金をかければ、いくらでもいい焚き火台はありますが、ここで紹介したアイテムはどれも1万円以下で、コストパフォーマンスに優れたものばかりです。
これからソロキャンプを始めたい方や、もっと焚き火を楽しみたい方にとって、非常に魅力的なアイテムたちだと思います。
ソロキャンプを特別にする焚き火の魔力とは

「焚き火の腕が上がったのか、それとも、焚き火台がいいのか…」
いい焚き火台を使うと、ついそんなことを語りたくなります。事実、今回も焚き火は本当によく燃えていました。
「あったけぇ〜…」
焚き火台の前で無心に炎を眺めていると、時間の感覚が消えてしまいます。1時間、2時間なんてあっという間。気が付くと最後の薪も燃え尽きているなんてことも…。
これこそソロキャンプを特別にする焚き火の魔法です。
この魔法にかかると、日常の喧騒を忘れ、心が穏やかになっていきます。
さあ、ボチボチ寝袋に入る準備をします。
最後まで読んでいただき、有難うございました。

おすすめの焚き火台まで教えてもらえて大満足です!さすがベテランキャンパーさんですね!

そうじゃね!ソロキャンプでの焚き火台は携帯性や耐久性に優れ、燃焼効率が良いものを選ぼう!
なかむらしんごさん、どうもありがとうございました