冬キャンプの過ごし方って人それぞれの楽しみ方がありますよね。冬のキャンプは人が少なく、焚火の魅力が感じやすいことからキャンパーに人気が高いです。しかし寒さ対策をしっかり行っていない場合、キャンプを楽しむどころではなく、寒さをしのぐために時間を費やすことになりかねません。そこで実体験を元に汎用性の高い防寒対策と楽しい過ごし方を紹介します。
もくじ
冬キャンプの過ごし方~寒さ対策編~
冬キャンプってみんなどんな過ごし方してるんですかね?
人によって違うけど、今回は田中一馬さんが冬キャンプに行ったみたいだから聞いてみよう!
田中一馬さん
キャンプ歴3年、ソロキャンプを中心に行っているアウトドア系ライターです。バックパックキャンプを行うため軽量コンパクトなギアを好んで使用。料理好きなためクッカーにこだわりがあります。
この記事では寒がりな、お酒好きキャンパーが冬でも快適に夜を過ごすために実践してきた防寒対策を紹介します。
記事を読めばテントの外でも寒さを感じにくくなり、冬キャンプの夜を余すことなく楽しめるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。
●冬キャンプで寒さを感じるポイント
冬キャンプで寒さを感じやすい以下のポイントについて解説します。
①外で座っている時の足元
外で過ごしていると足元が寒くなりやすく、特にひざや足先の体温が奪われることが多いです。
地面にあぐらをかいていると体が冷たい地面に接して体温が奪われやすく、椅子に座っていても風が抜けるひざ下や足先を中心に寒さを感じます。
普段のように上着は用意できていても、長時間外にいるとケアできていない部分から徐々に冷えていきます。
②睡眠時
睡眠時は体温が下がるため、寒さを感じやすいタイミングです。
特に地面の冷えを遮断できていないと体温が逃げてしまうため、対策が足りない場合は眠ることが難しい状況になってしまいます。
冬用の寝袋を使っていても、気温が0℃を大きく下回る時は寝袋のジッパー部分から冷気が入り込み、寒い思いをすることがあります。
●体温を保つためには
①衣服に空気の層を作ること
寒さの対策に重要なのは「動かない空気の層を作ること」です。
空気の層は断熱性に優れており、動かない空気の層が体の周りにあると体から出た熱はその空気の層に閉じ込められ、暖かさを保つことができます。
具体的な例としてクーラーボックスがあり、断熱材で囲んだ箱に保冷剤を入れ食材の鮮度を守るために中の温度を低く保っています。
同じように体の周りに空気の層を作ることで、体温を保つことが可能です。
②断熱性の高いマットを利用する
先ほど紹介した空気の層による断熱効果の話に近いですが、マットも同様で空気の層を作って断熱性を高めています。
マットには「R値」と呼ばれる評価基準(一部のメーカーの商品で採用されている)があり、折り畳み式の薄いマットで「1.0~2.0程度」とされ、冬キャンプに必要なR値のマットは「4.0以上」が基準といわれています。
このR値はマットを重ねるごとに上がるため、薄いマットしか持っていなくても重ねれば冬キャンプにも対応することができます。
●冬の夜をあたたかく過ごすために実践したこと
筆者が冬キャンプの夜の時間を快適に楽しむために実践した2つのことについて紹介します。
①空気の層をつくり体中にまとう
空気の層が断熱性が高いことを紹介しましたが、衣服で実現するなら「ダウン」「化繊」「ウール」といった素材が有効です。
具体的には以下の商品を利用して全身を守ることにしました。
● 化繊のジャケット
● フリース
● ダウンネックウォーマー
● ダウンパンツ
● ダウンシューズ
● メリノウールの靴下
● 登山用のインナー
● 防風素材の手袋
個人的に効果が高いと感じたのは「ダウンパンツ」と「ダウンシューズ」です。
一時期はダウンのブランケットでしのいでいましたが足元の寒さを防ぎきれず、試しにダウンパンツを使用したところ作業もしやすく、快適すぎて冬の必需品になりました。
ダウンシューズはホッカイロを足裏に貼ってから履くと、さらにポカポカです。
筆者が購入したものは外履きできるタイプのソールで、履き替えずにテント周囲で動けるようにしました。
②マットを重視する
体温が下がる睡眠時の対策はマットを重視しています。
寝袋も重要ですが、寝心地や地面からの冷気をシャットアウトすることに気を配っているため、断熱性が高いエアマットを選びました。
個人的な考えですが、エアマットの厚みがありマット内の空気の部屋が細かく分かれているものは寝返りが打ちやすく、耐久性が高い(折りたたみやすい)と思っています。
秋くらいまでは持ち運びやすい薄手のマットを重ねて対応しています。
冬キャンプの過ごし方~焚き火と料理編~
冬キャンプは他の季節より焚火の暖かさが際立ち、あたたかい料理がおいしく感じます。
冬の時期は枯れ木が多く存在するため、場内に落ちている木を利用できるキャンプ場によく行きます。
薪として焚火台の横に並べるだけで雰囲気がありますし、気分によってはファイヤースターターで着火するのも楽しいです。
●ブッシュクラフト好きには
ウッドストーブがおすすめ
これからソロキャンプを始める方でブッシュクラフトのようなスタイルが好みの方におすすめなのが、ウッドストーブです。
落ちている木が少量あれば、「煙突効果」により、安定した火力で調理が行えるので非常に便利です。
有名な「ピコグリル」のような薪を横に載せて焚火を行うタイプもいいですが、ソロキャンプで細い薪が大量にある場合ウッドストーブが便利です。
※ピコグリルとは…スイスのSnowTrekker Company(通称STC社)が手がける焚き火台のことです。軽量さと収納時のコンパクトさで、多くのキャンパーから絶大な支持を得ています。
●あたたかい料理とお酒が楽しい
焚火を楽しみながら、さまざまなあたたかい料理を楽しんでいます。
特に準備不要で簡単な鍋焼きうどんのセットが定番です。
おつまみに直火ではまぐりを焼きましたが、家では出せない雰囲気があってとても楽しかったです。
冬はバーナーで熱燗を楽しんだりするのもいいですね。
やり方によりますが焚火で熱燗を行うと煙のにおいがお酒に移ってしまうことがあるので、バーナーのほうがおすすめです。
●ベアーズロック厳冬期用寝袋
「FX-453G」のレビュー
冬のテント泊にベアーズロック厳冬期用寝袋「FX-453G」を使用しましたが、予想以上にあたたかさに驚きました。
FX-453Gは所有しているダウンの寝袋に比べると重く、サイズは大きいですが、封入されている化繊の密度が高いため、冷気が入りにくく高い保温性があります。
冬キャンプは結露しやすいため、水に濡れると保温性が下がるダウンに比べて扱いやすい点は、初心者にも優しいのではないでしょうか。
化繊が封入されているFX-453Gは羽毛が抜けて散らかったりしないため、キャンプだけでなく「車中泊」にもピッタリな印象を受けました。
まとめ
冬キャンプは寒さ対策が大変ですが、ポイントを押さえることで快適に過ごすことが可能です。
空気の層を作って体から熱を逃がさないようにすれば、澄んだ夜空の下で快適に焚火や料理が楽しめます。
これから冬キャンプに挑戦する方は、本記事を参考にチャレンジしてみてください。
寒さ対策の服装でダウンシューズ使ってましたね!あったかそうで真似したくなりました♪
そうじゃね!実体験を元にしているから説得力があったね! 田中一馬さん、どうもありがとうございました!!