キャンプ後のテントの干し方やお手入れ方法についてまとめました。楽しかったキャンプやアウトドアでのレジャーの後、必ず行って欲しいのがテントのメンテナンスです。今回はキャンプインストラクターの資格をお持ちの田中さんにテントのお手入れ方法や保管方法について教えていただきます。
もくじ
キャンプに行けば必ず濡れる
テントを使った後のお手入れってどうするんだろう……?
そんな疑問を解決するのはこちら!
たなそうさん
ソロキャンプ歴10年越え、キャンプインストラクター資格を持つ32歳男。無骨なキャンプスタイルを愛している。
テントの干し方・お手入れ方法
最高に楽しいキャンプですが、撤収作業は面倒ですよね・・・。
特にテントはただ撤収するだけでなく、撤収前にしっかりと汚れを落とし、乾燥させる必要があり、手間がかかります。
また、撤収後、自宅で保管する際にもいくつか注意点があります。
面倒ではありますが、次回キャンプに行った時にテントを立てたらカビ臭い・・・なんてテンションが下がりますよね?
今回はキャンプインストラクターの資格を持ち、ソロキャンプ歴10年越えのキャンプ大好き人間の私が、誰にでもできる簡単なテントの干し方と保管方法についてご紹介します。
キャンプに行けばテントは必ず濡れる!
「キャンプに行けば、必ずテントを干さないといけないの?」、「雨に濡れなければ必要ないのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
答えは「NO」です。
キャンプに行けば、少なからずテントは濡れると思ってください。
雨が降らず濡れなくても、結露や地面の湿気で濡れてしまいます。
特にテントの底面は必ず汚れが付着し、濡れるので汚れを落とし、しっかりと干す必要があります。
面倒くさいのはとってもわかりますが、キャンプに行けば必ず濡れると考え、しっかりと干すようにしましょう。
テント生地の保護や底冷え防止などのためにテントの下に敷くグランドシートですが、テントの汚れ、濡れ防止にも有効です。
私は実験的に100均で買ったブルーシートで代用してみたのですが、やはり薄いからか底面がかなり濡れてしまいました。
もしまだグランドシートを使われていない場合はぜひ導入してみてください!
テントを干さないとどうなる?
テントを干さないとどうなるのでしょうか?
生乾きの衣類と同じように悪臭を放つ原因になったり、保管している間にカビが発生してしまいます。
一度カビが発生してしまうと、完全に除去することは難しく、テントクリーニングに出さなければいけない、ひどい場合はテントを買い換えざるを得ないなど余計な出費、手間が増えてしまいます。
また、水が原因で加水分解という反応が起き、テントの防水性が低下したり、生地がベタベタしたりしてしまう場合もあります。
少しの手間でテントを長持ちさせられるので、キャンプの後は必ずしっかりと干すようにしましょう!
キャンプ場でのテントの干し方
具体的な干し方をご説明する前にひとつ意識して欲しいことをお伝えします。
それは「キャンプ場で完璧に乾かそうと思わない」ことです。
キャンプは夜がメインと思われがちですが、朝の時間もとても魅力的です。
鳥のさえずりをききながら、シャキッとした空気の中、コーヒーを飲んだり、朝食を作ったりする時間はキャンプの醍醐味のひとつです。
チェックアウトまでにテントを完璧に乾かさないと、と思うと焦りが出て、腰を据えて朝の時間を楽しむことができません。
キャンプ場で乾き切らなくても、続きは家で干せばいいや、と大らかな気持ちで朝の時間を過ごしましょう。
朝起きたらすぐに干し始める
人それぞれかもしれませんが、キャンプでは普段より早く起きる、という方が多いのではないでしょうか?
私は5時くらいには起きて、寒ければ焚き火をしたり、コーヒーを飲んだり、朝食を作ります。
あとは音楽を聴きながらゆっくり片付けをしながら、チェックアウトまで過ごします。
基本的には朝起きてからはテントの外で過ごす方が多いのではないでしょうか?
であれば、起きたら早めにテント本体とフライシートを分離して、それぞれ干していきましょう。
テント本体はまずは立てたまま、開放できる部分はすべて開けて、風通しをよくした上で干していきます。
目に見える付着物を取り除き、汚れがあれば拭き取ります。
水滴が付いている場合は払い、マイクロファイバーのタオルなどで優しく表面を拭きましょう。
だいたい乾けば、次はテントの底面を乾かしていきます。
フライシートについても同じく付着物や汚れを取り除き、広げて干します。
ポールとロープで簡単な物干しを組んで干すのも効果的ですが、個人的には撤収の段階で新しく設置するのが億劫なので、滅多にやりません。
車を横付けできるサイトであれば、個人的には車にかけて乾かす方法が楽でおすすめです。
ただ車にも結露がたくさんついているので、起きてすぐは難しいかもしれません。
純正の収納袋はできるだけコンパクトに野外に持ち出せるようサイズが小さめになっているため、純正の収納袋にはしまわず、大きめのビニール袋などに軽く折りたたんで入れます。
本体とフライシートは袋を分けましょう。
自宅でのテントの干し方
帰ってからは布団を干すようにベランダの柵などにかけ、向きをかえながら干していきます。
面積が大きいので、一気に全体を乾かすことは難しいですが、乾いていない箇所がないよう確認しながら、干してください。
庭がある場合はキャンプ場で干すのと同じように広げて干したり、車にかけたりて干しましょう。
雨などでキャンプから帰ってすぐに干せない場合は、とりあえず、ビニール袋から取り出し、できる限り広げておきましょう。
自宅での保管方法
しっかりと乾燥ができれば、次のキャンプまで適切に保管しましょう。
保管場所は以下の条件を満たしているとベストです。
- ●湿気のない風通しの良い場所
- ●直射日光の当たらない場所
- ●温度が一定の場所
使えるスペースにもよりますが、部屋の中で保管するのがベストです。
ただし、ぎゅうぎゅうに押し込んだり、上にものをおいたりするのはNG。
湿気が溜まり、風通しが悪くなる原因になります。
同じ理由で純正の収納袋に収納するのも避けた方が良いです。
純正の収納袋はできるだけコンパクトに野外に持ち出せるようサイズが小さめになっています。
この中で保管すると生地同士の接触面が多くなり、湿気がたまりやすいので、持ち出す時以外は衣装ケースに広げるなど、ゆったりと保管ができるととても良いですね!
乾燥剤もお守りに入れておくとGOOD!
スペースがなく、車に積みっぱなしという方も多いと思いますが、頻繁にキャンプに行かないのであれば、できれば避けてください。
車の中は外の環境に影響されやすく、温度の上下も激しいです。
車で保管する場合は日除けカバーで直射日光を防ぐ、スノコでラックを作り、テント周りに空間を開けて風通しを良くするなどの工夫が必要かと思います。
月に1回くらいキャンプに行こう!
テントの干し方や保管方法についてご紹介しましたが、もうひとつテントを長持ちさせる方法があります。
それは「月1回キャンプに行く」ことです。
長期間折りたたんだ状態で保管しているとどうしても、湿気は溜まりますし、カビが生えてしまう可能性が高くなってしまいます。
定期的にテントを広げ、風をとおし、乾燥させることがテントを長持ちさせる秘訣です!
テントを適切な状態で保つためにも、月1回はキャンプに出かけてみてはいかがでしょうか?
素敵な思い出もできるし、テントも干せるし一石二鳥ですよ!
なるほど!これでお気に入りのテントを長く使えるね!