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春キャンプは寒さ対策が成功のカギ!快適に過ごす為のアイテム選びやコツ

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春キャンプの寒さ対策について経験豊富なキャンプインストラクターが実践する防寒対策を紹介します。春はあたたかく過ごしやすいイメージですが、実は朝晩の気温の変化が激しく、防寒対策は必須です。どんなアイテムを選べば快適に過ごせるのかを中心に、見落としがちな寒さ対策以外の注意点までお伝えします。初心者でもすぐに実践しやすいので、今すぐチェックしてみてくださいね。

#01春キャンプは寒さ対策が必要?

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春のキャンプってあったかくて過ごしやすそうですよね~

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それが意外と朝晩の冷え込みが厳しいから寒さ対策が必要なんよ。今回はたなそうさんに具体的な対策を聞いてみたよ!

[執筆者情報]

たなそうさんの自己紹介画像

たなそうさん
ソロキャンプ歴12年越え、キャンプインストラクター資格を持つ34歳男。無骨なキャンプスタイルを愛している。

▼キャンプで作れるレシピも発信中!
https://note.com/tanaso_food

「厳しい冬を越え、春が来た!」もちろん冬キャンプにも魅力はたくさんありますが、個人的にはやっぱり春キャンプが大好きです。

とはいえ実は注意点が多いのが春キャンプ。穏やかな季節というイメージが先行して、るんるん気分で出かけたら「意外と寒かった…」という体験談もよくききます。夏や冬のようにはっきりした気候ではないぶん、対策漏れが起きやすいのです。でも、きちんと対策をしていけばキャンプのベストシーズンであることは間違いありません。

そこで今回は、キャンプインストラクターの資格を持つ筆者が春キャンプの寒さ対策について解説していきます。筆者自身も実践している簡単に導入できて、効果の高いものを厳選して選びました。特に春をきっかけにキャンプを始める人はぜひ参考にしてくださいね。

#02春キャンプの魅力

まずは私が思う春キャンプの魅力をお伝えしていきます。語り尽くせないほどたくさんの魅力がありますが、主に以下3点に惹かれて私は出かけたくなります。これだから春キャンプはやめられない!

・爽やかな風が心地いい
・桜を眺めながらのお酒が格別
・虫が少なく、パートナーや家族を誘いやすい

・爽やかな風が気持ちいい

春には春らしい風が吹きます。まだ肌寒さが残るような、それでいて明らかに冬とは違うやわらかな風は春しか感じられません。

私は夏や冬は遅めにチェックインして、早めにチェックアウトすることが多いですが、春や秋はお昼頃にチェックイン・チェックアウトできるキャンプ場を探してゆったり滞在します。何をするでもなく、風に吹かれているだけでとても満ち足りた気持ちになりますよ。肌で四季の始まりを存分に楽しめることがうれしいです。

・桜を眺めながらのお酒が格別

ほかの季節にはない特大のトピックと言えば桜。なかなか満開のタイミングに合わせて出かけるのは難しいかもしれませんが、つぼみでも7分咲きでも桜が近くにあれば最高です。季節を感じながら飲むお酒は何よりの贅沢。たまらなく癒されます。風に吹かれて散る桜も葉桜も風流ですよ。

夜になったらランタンで照らして夜桜を楽しむのも乙なもの。ソロキャンプだとしても桜があれば全くさみしくありません。

・虫が少なく、パートナーや家族を誘いやすい

「夏=キャンプ」というイメージはもはや過去のものではないでしょうか。夏になると連日最高気温を更新というニュースが目に飛び込んできます。子どもの熱中症リスクなどを考えるともはや気軽にキャンプに出かけるのは難しいと感じています。

その点春は、ファミリーキャンプにもぴったり。過ごしやすい気候かつ虫も少ないので、パートナーも誘いやすいですよ。春という季節は人をアクティブにさせてくれます。

#035月でも寒い日がある。寒さ対策は念入りに

春キャンプといっても幅がありますよね。3月は寒いイメージを持っている人も多いでしょうが、5月になればもう暖かいと油断しがちです。でも、5月も朝と夜の寒暖差が激しく、時間帯によっては10℃を下回ることも珍しくありません。

春キャンプを快適で素敵な思い出にするために簡単にできる対策を具体的に紹介していきます。すべては難しくてもぜひ取り入れてみてください。

・標高が低いキャンプ地を選ぼう

持ち物や服装を考える前に、何より場所選びが重要です。特に冬用の本格的な装備を持っていない場合は、標高が低いキャンプ地を選ぶのがベター。標高300m以下のキャンプ地がおすすめです。

標高が100m上がると0.6℃下がるという話をきいたことがあるかもしれません。付近の天気予報を事前にチェックしていても、標高によってはあてにならない場合もあるので注意しましょう。

・レンタル用品が充実したキャンプ場をチョイス

服装や小物などで寒さ対策をしていったとしても「思った以上に寒い…」というケースもあるかもしれません。それ以上防寒できず、我慢するしかないとなるとなかなか苦痛ですよね。

キャンプ場の中にはレンタル用品が充実した場所も多くあります。寝袋・焚火台など暖をとるためのアイテムを取り扱っているキャンプ場も多いので、事前に何を借りられるか確認しておくとよいでしょう。春は新作アイテムが多数販売されますが、これからキャンプを始める人はまずはレンタル用品で賄うのもひとつの方法です。

・できれば4シーズン用のテントを使用

春キャンプはできれば4シーズン用のテントを使うのがおすすめ。外気の侵入を防ぐスカートを搭載したモデルなどが適しています。これからテントを購入する場合は、ぜひ使用可能時期も確認して選んでみてください。

3シーズン用のテントを使いたい場合は、冷気が中に侵入しやすくなるので、カーペットのようなものを敷く、コットを使うなどの対策も検討してみてください。

・体温調整しやすいようレイヤリング

春キャンプに限らずアウトドアの服装の基本はレイヤリング。重ね着をして体温を調節しましょう。私はコットンのカットソーの上にインナーダウン、その上に難燃性の高い焚き火用のパーカーなどを羽織ることが多いです。気温によってはインナーダウンの上からフリースなどを着用します。すべてがアウトドアブランドのものではなく、安価に購入できるものも取り入れていますよ。

気温によっては汗をかくこともあるので、インナーには速乾性の高いものを選ぶとよいでしょう。ニット帽・ネックウォーマー・手袋なども状況に応じて使用してください。

・寝袋もレイヤリング。インナーシュラフを活用

「冬用の寝袋を持っていないけれど、もし寒かったらどうしよう」と悩んでいる人も多いかもしれません。3シーズン用のシュラフしか持っていない場合は、インナーシュラフを準備してみてはいかがでしょうか。数千円で購入できるので、数万円する冬用シュラフを買うよりも手に入れやすいですよ。私はブランケットとしても使えるフリース素材のインナーシュラフを使用しており、冬場は運転時の膝掛けとしても使用しています。

コットを使って地面と背中が接地しないようにすると格段に眠るときの寒さは軽減されます。湯たんぽや豆炭あんかなどを使うのもいいですね。

※豆炭あんか…火をつけた豆炭を断熱材の上に乗せ、フタをして留め金をかけ、やけどをしないように布袋に入れて使う暖房器具。

・暖かい料理を楽しむ

料理で暖をとるのもおすすめ。何も難しいものを作る必要はありません。鍋の素を使って鍋を作ったり、調理済みのおでんを温めたりするだけでもとてもおいしいです。いつか桜を眺めながらすき焼きをしたいという願望があるのですが、未だ叶っていません…。今年はできるでしょうか…。

また、春は食材もおいしい。春キャベツや新玉ねぎをコンソメで煮込むだけでも味わい深いスープができあがります。手軽なので、はじめて焚き火で料理をする人にもおすすめです。

・魔法瓶にお湯を忍ばせておく

日中はポカポカ陽気なのに夕方から急激に寒くなるということも珍しくありません。「ちょっと冷えてきたな…」というときにすぐに温かいものを飲めるように私は保温力の高い1Lの魔法瓶にお湯を忍ばせています。コーヒー豆を挽いて優雅な時間を過ごしたいときもありますが、スティックのコーヒーやミルクティーなんかを飲みたいときにすぐに飲めるのはなかなかいいですよ。

翌朝の飲み物やカップ麺分のお湯を残して、湯たんぽにも魔法瓶からお湯を注ぎます。湯たんぽは寝る時にシュラフに入れるだけでなく、焚火前でくつろぐ時にお腹に入れておくととても体が暖まりますよ。

#03寒さ以外にも注意が必要

寒さ対策について解説してきましたが、春は以下にも気をつけてください。

・急な雨

春は意外と雨が多い…。雨が降っても快適にキャンプを楽しめるように対策が必要です。耐水圧・撥水性の高いテントを使用していれば安心ですが、万が一に備えて撥水スプレーなどを用意しておくと便利ですよ。

・風が強い日も多い

家にいても春は「今日はやけに風が強いな」と感じる機会が多いように思います。春は高気圧と低気圧が交互にやってきて、気圧配置が目まぐるしく変わります。穏やかなイメージがありますが、強い風が吹き荒れる日も実は多いんです。

天気予報で気温や雨ではないかなどを確認する人は多いと思いますが、風速まではあまりチェックしないのではないでしょうか。もし風が強い日に当たってしまったらテントをしっかり固定する、焚き火は控えるなど事故が起きないように注意してください。

・花粉対策も忘れずに

正直、一番おそれているのが花粉。私も下調べをきちんと行わずに訪れたキャンプ場がスギ林のど真ん中でキャンプどころではなかった経験があります…。マスク・メガネのほか花粉をガードするスプレーなどを用意しておいてもよいかもしれません。

また、快適な睡眠のためにはテントの中に花粉をできるだけ入れないことが重要。寝る前はお風呂に入って花粉を落とし、新しい服に着替えるがおすすめです。キャンプ場の敷地内や近くにお風呂があるかどうかも事前にリサーチしておきましょう。

#05対策をして特別な春キャンプを

春は日によっても時間帯によっても寒暖差が大きい時期。昨日まで暖かかったのに、翌日は肌寒いということも珍しくありません。高価なシュラフを購入したり、新しい服を買ったりしなくても工夫次第で快適に楽しめます。せっかくのキャンプのベストシーズン。思い切り楽しめるようしっかり対策を行ってくださいね。

スタッフA1

実践しやすそうなものが多くてとても参考になりました!

g-096

そうじゃね!初心者さんでも真似しやすいのが良かったね。たなそうさん どうもありがとうございました!

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