初めてのソロキャンプを振り返り体験談。ファミリーキャンプから転身したきっかけ、魅力、ファミリーキャンプとの違いで感じたことをキャンパーtomotresさんに伺いました。また、これからソロキャンプを始められる方へのメッセージなどもあり、盛りだくさんな内容です。ぜひご覧ください。
tomotresさん
グループ・ファミリーキャンプを始めて20年ほど、
ここ数年はソロキャンプデビューもしてソロにグループにとアウトドアを楽しんでいます。オートキャンプやバイクパッキングなど手広くキャンプの形や道具を模索し続けています。
もくじ
ソロキャンプへ
転身のきっかけ
この間、キャンプに行ったんだけどソロキャンプの人が多かったよ~
そうなんじゃね。
今回はファミリーとソロ、どちらも体験した方に、ソロキャンプを始めたきっかけなどを伺ったよ
家族と一緒に、気の合う友人たちと、大勢のキャンプはとっても楽しいですね!
しかし、子供たちは育つと自分の用事ができたり、友人たちも予定があったり家族がいたり…
ファミリーキャンプ・グループキャンプは時として緻密なプランニングも必要になり、気軽に遊ぶというよりはイベントです。
気軽にアウトドアを楽しめないものか!?そんな時に目の前にあったのがソロキャンプです。
なぜソロキャンに惹かれるのか?!
その魅力
ソロキャンプをしたくてキャンプを始める方も多いでしょうが、私はファミリーキャンプから始め、家族がまとまっての行動が難しい年代になったと感じてからソロキャンプを始めました。
何よりソロキャンプに感じた魅力は
・荷物が少ない!
ファミリーキャンプで使っていた道具から、ソロキャンプ用の道具への買い替えは大変でした。
しかし、道具が好き・道具にこだわるという方はそれもある意味イベントで、カタログを並べて眺めるだけでも楽しめるのではないでしょうか。
・キャンプ場で好き勝手にやれる
好き勝手と言ってしまうとモラルの問題もありますが、ルールを守りながら自分の思うように行動ができると感じました。
キャンプ場のIN・OUTさえできれば、あとは買い物に行こうが観光をしようが飲み続けようが自由です!
焚き火を眺めて眠くなったら寝る、シンプルなスタイルは至福ですね。
でも寝る前に火の始末はちゃんとしましょう。
・現実を忘れられる
お酒を飲みながら焚き火をつついてまどろんでいる…自宅ではありえない状況です。
サイトで調理をしたり、本を読んだり、何もしなかったり…時には仕事を持ち込んだりもしますが、普段にはない行動は現実逃避にうってつけです。
ファミリーキャンプからソロキャンプへ。
変わったこと
前述のように私はファミリーキャンパーからソロキャンプを始めました。
同じように子供の手が離れ、ソロキャンプや夫婦でキャンプに転換する方も多いでしょう。
私のような路線変更をする方へ、我が家ではこんなチェンジをしました。
・車がハイエースからサンバーへ
もともと2台とも所有していましたが、ファミリーキャンプはどうしてもある程度の大きさの自動車が必要です。
サンバーはワンボックスタイプの軽自動車です。軽バンと言う方がしっくりくるでしょうか。
サンバーでも行けないことはありませんが、やはり大きい方が荷物に余裕が生まれます。
ソロ・ペアなら荷室を増やすことができるので、軽自動車でも結構な荷物が積めますし、移動費の節約にもなります。
・キャンプ道具の買い替え
ファミリーキャンプで使っていた道具でもソロができないことはありません。
ただ、Lサイズのタープや4人用のドームテント、ツーバーナー、大きなテーブルなどなど・・1人では設営も大変ですし、場所もとります。
元が道具好きなので、買い替えにあたってもソロ用テントやシングルバーナー、小型のテーブルやローチェアなど、少しずつ揃えていくのも、自分の秘密基地を作っているようでとても楽しめました。
小さな道具は、後に自転車でキャンプに行く予定もあったので、予算と大きさは重要視して選びました。
・キャンプスタイルの変化
ファミリーキャンプでは調理器具も揃っていたこともあり、キャンプ場で何を作るか・バーベキューで何を焼こうかという食事が大きなウエイトを占めていました。
いろいろな料理を作って屋外で食べるのも楽しいですが、ソロキャンプでは適当な食材を買って、食べたくなったら焚き火やバーナーで焼くというスタイルに変化し、どれだけ何もない時間を作れるかという考えがメインになりました。
挑戦!
初めてのソロキャンプ
11月の後半、紅葉もまだ残っていて、初ソロキャンプとしてのロケーションは最高でした。
初めてのソロキャンプ!ファミリーキャンプは慣れているとはいえ、ソロ用のテントや道具は初めて使うものも多く、サイトで途方に暮れて周囲の人に心配されないようにというプレッシャーもありました。
初ソロキャンプに選んだキャンプ場は、キャンプの聖地「道志村」にある以前から知り合いの管理人がいる某キャンプ場、今ではリピーターになっていますがこの時は初めての来場、やはり知っている人が1人でもいるのは安心感が違います。
その日は常連の方にも声をかけていただき、やさぐれることなく過ごすことができました。
私とは関係なかったのですが、キャンプ場でのアクシデントもあり、やや時間に追われての設営となりました。
日没時間に追われながら設営、事前に妻と行ったキャンプで初使用した2人用テントも、1人で組み立てるのは初めてでしたが、無事にマニュアルを読みながら組立てを完了、道具類をセットして日も暮れたころにようやく念願の焚き火を開始。
時間もないのでトーチガスで着火しましたが、とりあえずはミスよりも確実性を重視したので納得の焚き火です。
11月後半ということもあり、その日は少し冷え込んでいましたが、起きている間は焚き火、寝る時は厚着をしてなんとか過ごせる程度の冷え込み、道志川の真横というロケーションもあり、一晩中、川の音が響いているのが非日常感を掻き立てます。
翌朝は‐3°で、持ってきていた寝袋(下限外気温度2℃)と8cmマットでなんとか過ごすことができました。シーズンオフということもあって15時まで滞在できたので、翌日も焚き火をしながらゆっくりと過ごし、近くの温泉に寄って帰宅しました。
いろいろなミスやトラブルもありましたが、やや時間に押されていたのと食材が無い以外は想定通りで充実した初ソロキャンプになりました。
初めてのソロキャンプでの成功点と見直すべき点のまとめ
成功したもの
・道具類は数日前からチェックを繰り返していたので落としはなし。
・トーチランプなど、こだわらずに便利アイテムを使用したのは時短になった。
・自宅キッチンでメスティンやバーナーなどで調理をしていたので食事はまずまず。
道具などは違うものを持っていっても、基本的には同じことをするので、ファミリーキャンプ時の経験は役に立ちました。初キャンプがソロキャンプの場合は、経験者の話を参考にしたり、同伴者がいるといいですね。
見直すべき点
・もっと時間に余裕を持つべきだった
・来場前に買い出しをしておくべきだった
・薪が硬すぎて持参した鉈でも割れなかった
いずれもたいした例ではなく、無難にこなせた初キャンプしたが。
しかし、やはり最大のミスは食材を買うタイミングでした。
後から買おうと思って先に来場したものの、付近にスーパーがまったく無く、近くの直売店で味噌とほうとうをかろうじて購入、後は米と缶詰でなんとかなりましたが、焼き網やホットサンドメーカーなどまったくの無駄になってしまいました。
ざっと成功・失敗を並べてはみましたが、失敗といっても経験と笑い話にはなりますし、完璧なフォーマットのないキャンプという遊びは、成功と失敗を繰り返してはまり込んでいくものだと思います。
ちなみに私のファミリーキャンプ・ソロキャンプでの降雨率は8割以上ですが、それでもキャンプが好きで、成功・失敗や運・不運に関わらず楽しんでいます。
ファミリーキャンプとソロキャンプの違い
私のようにファミリーキャンパーからソロキャンパーへ転身する方は多くいると思います。また、これからファミリーキャンプ・ソロキャンプを始める方、転身をする方と様々にいると思います。
同じようで意外に違ったファミリーキャンプとソロキャンプの違いを書き出してみますので、どちらを始めるにしても下記の点を気にしてみてください。
・道具が違う
ツーバーナー・キッチン台・Lサイズのタープなど多人数用の大きな道具はソロキャンプではオーバースペックです。流用できるものと、買い替えが必要なものを見極めましょう。
・すべて1人でやる
当たり前ですが、規模は小さいものの作業はすべて1人でやります。妻や子供に手伝ってもらっていたものも、1人でやってみると意外と新鮮でした。
・車や移動手段が違う
ファミリーキャンプは人数も多く、道具も大きく数が多いため必然的に車は大きい方が便利です。ソロキャンプには軽バンで行きましたが、荷物を積んでもまだ余裕があるというくらいミニマムです。
快適さを求めて道具を増やしても、軽自動車に収まりますし、電車や自転車で行くために必要最低限に絞った道具でもいいと思います。
ソロなら自転車でも公共交通機関でも行けるのはメリットですね。
これからソロキャンプを始める方に
私がソロキャンパーデビューした時を思い出して書いてみましたが、私のようにソロキャンパーへの転身、またはこれからソロキャンパーとしてデビューしようという方のお役に立つことができれば嬉しく思います。
ひとくくりに「キャンプ」であり、大枠では変わらないのですが、道具や作業などは大きく違い、ファミリーキャンプとはまったく別の事をしているという感じでもありました。
ソロ・ファミリーの違いはあっても、どちらも同じキャンパーとしてマナーを守り長く愛せる趣味でありたいですね。