冬の車中泊の寒さ対策はどう工夫すれば寒くないのか解説します。普段から家族で車中泊旅行をされてる「シンコさん」にエアコン暖房など使わずにどのようにしてあたたかく快適に過ごしているのかを聞いてみました。他にも車内の寒さが厳しいシーンごとの具体的な工夫やアイテム、失敗談まで紹介しますので、冬に車中泊してみたい方は是非参考にしてみてくださいね。
封筒型寝袋-30℃はBears Rockから 提供しています。
もくじ
冬の車中泊の寒さ対策どうしたらいい?
冬の車中泊って寒いって聞くからしっかり対策したいんですけど、具体的な方法が知りたいです!
それならワシの知り合いのシンコさんが詳しいから、聞いてみよう!

シンコさん
キャンプ歴8年、車中泊歴5年の会社員です。
ハイエースをカスタムして家族4人でアウトドアを楽しんでいます。
夏は海水浴やシュノーケル、冬はスキーと、オールシーズン車中泊旅行に出かけています。
中古のハイエースDXを購入後、家族で車中泊旅行を楽しむようになり、真冬の旅もすっかり板についてきました。しかし、急な天候の変化や予想以上の冷え込みに直面することも多く、寒さ対策には常に気を遣っています。
本記事では、FFヒーターや後付けのエアコン暖房を使わずに、どのようにして冬の車中泊を快適に過ごしているのか、実体験をもとにリアルな寒さ対策を紹介します。
※FFヒーター…エンジンを動かさずに車内の温度を快適に保つことが出来る燃焼式ヒーターのこと
冬の車内はどれだけ寒い? シーン別に解説
冬の車中泊は、寒さ対策さえしっかりすれば、楽しさも格別です。スキー場で朝から晩まで滑ったり、雪景色の温泉に入ったり、冬のグルメを楽しんだり……。
蔵王にあるキツネ村。真冬なので、キツネたちもモコモコの冬毛におおわれています。
白馬でのスキー旅行。滞在時間を長く取れるので、昼とナイターで別々のスキー場で楽しむこともできます。
しかし、こうした冬の車中泊旅の魅力を満喫するためには、寒さ対策が必須。マイナス10度近くまで気温が下がるような環境では、何も対策しないとあっという間に体が冷え切ってしまいます。楽しい旅行中に体調が崩れてしまうリスクもあります。
特に我が家のハイエースDXは、通常の車よりも外の気温に影響されやすい構造をしています。もともと商業利用で、後部座席に人を乗せることを想定していないバンタイプなので、購入時は内装トリムもなく鉄板がむき出しになっていました。車中泊ができるように、床板キットを購入して床張りをしましたが、特にカーペットなどは敷いていません。壁面は鉄板のままで使用しているので、夏は熱く、冬は冷たくなります。
また、後部座席に温風吹き出し口がなく、FFヒーターや後付けのエアコン暖房もないため、使えるのはフロントシートの車載エアコンのみです。そのため、特に停車中や就寝時の寒さ対策には工夫が必要です。
※内装トリム…自動車の室内に使用されている内張りの総称のこと
中古で購入後、少しずつ手を加えているものの、快適に過ごすためにはまだまだ工夫の余地あり。
移動中:足元からじわじわ冷える
走行中は車載エアコンの暖房を使えますが、後部座席までは十分に温風が回らず、スライドドアの隙間からも冷気が流れ込んでくるのでかなり冷え込みます。床も板張りなので、足元からじわじわ冷えてきます。特に夜間の長距離移動中は、ひざ掛けだけでは冷えを防ぎきれず、つま先がどんどん冷たくなります。
食事・団らん中:車載暖房を切ると一気に冷える
移動中にある程度暖まった車内も、停車してエンジンを切ると、一気に気温が下がり、わずか10分ほどで冷え込みが体に感じられるレベルになります。
我が家では、停車中は後部座席を倒してテーブルにし、そこで食事や団らんをしています。つまり、床に直に座るスタイルなのですが、これがかなり寒い!床からの冷気がじんわり体に伝わり、お尻や足先が凍えてきます。
就寝中:寒さがピークに
夜はエンジンを切るため、車内温度はどんどん低下。深夜になると窓や床からの冷気がじわじわと伝わり、外気温と変わらないレベルにまで下がります。朝には、窓の内側や壁の結露が凍り付いていることも。
朝起きると、車内に干していたタオルが見事に凍っていました。写真だと分かりにくいですが、触るとカチコチです。
我が家では、荷台スペースのベッドキットと、フラットにした後部座席に分かれて寝ていますが、どちらも下からの冷えが背中にダイレクトに伝わってくるため、何も対策しないと寒さで目が覚めてしまいます。
ベットキットの天板はクッション材が入っていますが、レザー調のカバーだと表面がかなり冷たくなります。
実際に試してわかった! 冬の車中泊の寒さ対策
ここからは、実際に試して効果的だった寒さ対策 を詳しく紹介します。「体内からあたためる」「体の熱を逃がさない」を徹底し、どうしてもの時はポータブル電源で使える電気毛布に頼るというスタンスで工夫しています。
移動中は毛布&足元重点防寒
温風の届かない後部座席の子どもたちを重点的に守るために、フリース素材のインナー寝袋を活用しています。足先が袋状になっているタイプのものなら、移動中に寝てしまっても毛布がずれ落ちることがなく、足元がしっかり温まります。さらに、全身を覆えるような大き目の毛布を組み合わせれば、しっかり保温できます。
後部座席の座面にも毛布をしくことで、お尻からの冷えを防ぎます。
床からの冷えを防ぎながら、ぽかぽかご飯で体の中から温かく
食事は寒さ対策のひとつでもあります。冬の車中泊では、体の中から温めるために鍋料理をよく作ります。おでんや地元食材を使った寄せ鍋は、簡単に作れて栄養もしっかり取れるため、寒い夜には特におすすめです。七味やかんずり(新潟の辛味調味料)を少し加えると、体の芯からポカポカになります。
この時は、茨城県の道の駅で仕入れたあんこう鍋の素に、福島県の市場で買ったタコの足をぶつ切りにして入れました。濃厚で温まるディナーになりました。
また、床からの冷気が特に厄介で、何も対策をしていないと、座っているだけでどんどん体が冷えていきます。我が家ではまずキッチンマットを床に敷くことで、床からの冷えを遮断。その上で折りたたみ椅子を使い、直接床に触れないようにしています。これだけで体感温度は大きく変わり、冷えのストレスが軽減されます。
就寝中は窓&床の冷気対策を徹底
就寝時はエンジンを切るため、窓や床からの冷気を防ぐことが最も重要になります。我が家では、サンシェードを窓に装着し、冷気の侵入を防いでいます。
以前、寝ている間にサンシェードが半分剥がれたことがあったのですが、それだけで室内の冷気が増し、夫婦ともに寒さで目が覚めるほどでした。窓の断熱は少しのズレでも効果に大きな差が出るため、しっかり固定することが重要です。
我が家では吸盤式のサンシェードを使っています。以前はこれで問題なかったのですが、経年劣化で吸盤の吸着力が落ちてきたため、買い替えを検討しています。
車中泊でベッドキットを使っていても、床からの冷えは確実に伝わってきます。我が家では車中泊にはまる前に冬キャンプにもよく行っていたので、その経験を活かしレイヤリングで底冷えを防ぐようにしています。
まず、一番下の層として、オールウェザーブランケットを敷きます。表面はポリエチレン素材、裏面にはアルミニウムのシートが圧着されていて、地面からの冷気を遮断するのに優れています。
その上に折り畳みのウレタンマットを敷き、さらにその上にラグを重ねることで、床からの冷気をしっかりブロックしています。ラグは適度に厚みのある電気カーペット用のカバーラグを活用しています。保温力も高まるのでおすすめです。
我が家では、このレイヤーを出発前にセットして常に敷きっぱなしにしておくか、レイヤーの状態のままベッドキットの上でじゅうたんの様に丸めておき、寝るときにサッと広げられるようにしています。これにより底冷えのストレスがかなり軽減されます。
家族構成に合わせて最適な寝具の組み合わせを
かけ布団は、家族の人数や積載スペースに合わせて選ぶ必要があります。積載に余裕があるときは羽毛布団がおすすめです。これなら家にある布団をそのまま活かせるうえ、マイナス10度前後でも「寒い」と感じたことはほとんどありません。我が家では家で使っているダブルの羽毛布団をそのまま持って行っています。
ただし、複数人数で羽毛布団を使うと、首回りにどうしても隙間ができてしまい、そこから冷気が入り込むのが課題になります。そこで、肩回りまでしっかり覆える肩当て付きの寝具を使うと、驚くほど快適に眠れるようになりました。
また、我が家で冬の車中泊用寝具として特に活躍しているのが、他の記事でも紹介したBears Rockの「封筒型寝袋-30℃ FX-503W」です。布団のような快適さがありながら、首元の紐をしっかり締めることで冷気の侵入を防ぎ、温かさを逃がしません。寝袋型なので、布団のようにはだける心配もなく、朝までしっかり暖かさをキープできるのも大きなメリットです。
現在我が家では、上記に加えモンベルの「ファミリーバッグ#1」を使用しています。この寝袋は快適温度-1度まで対応していますが、マイナス10度近くになるとさすがにこれだけでは寒いため、羽毛ブランケットやフリース素材のインナー寝袋を組み合わせ、さらに電気毛布も併用しています。そのため、ポータブル電源も冬の車中泊に必須のツールとなっています。
この組み合わせに落ち着いてからは、冬の車中泊でも朝までぐっすりと眠れるようになりました。車内の環境や家族の好みに合わせて、布団・寝袋・電気毛布のバランスを取ることが重要だと感じています。
意外と効果がなかった寒さ対策
寒さ対策として、ポータブル電源で使える小型のセラミックファンヒーターを試したことがあります。車内の空気自体を暖められるかと思いきや、実際に使ってみると驚くほど効果がありませんでした。
スイッチを入れると確かに温風は出ますが、その範囲は極めて狭く、送風口のすぐそばに手や足をかざさないと暖かさを感じられません。一方で消費電力はかなり大きく、ポータブル電源では長時間の使用が難しいという問題もありました。
結論としては、「電気を使って車内の空気を温めるよりも、冷気を遮断する方が圧倒的に効果的」ということが分かりました。
まとめ
しっかりとした寒さ対策をすれば、冬の車中泊も楽しく過ごせます。ポイントは、窓と床の冷気をしっかり防ぐこと、家族構成に合わせた寝具を選ぶこと、そして食事で体の中から温めること。
これから冬の車中泊を計画している方は、ぜひ今回紹介した方法を試しながら、自分に合った寒さ対策を見つけてみてください!
ファンヒーターなどの道具で車内をあたためるより車外からの冷気を遮断することに力を入れる方が大事なんですね!
そうそう!実体験が元だからとても説得力があったね!
シンコさん、どうもありがとうございました。
ふっくら広々としていて布団のような寝心地の寝袋だよ!















