冬の車中泊の寒さ対策ってどんな物を準備したり、工夫すれば寒くないのでしょうか?キャンプインストラクターの資格をお持ちのたなそうさんが実際に冬の車中泊に行く際に欠かせない必需品や工夫、注意することについて分かりやすくまとめて下さいました!これを読めば少しの工夫でよりあたたかく快適に過ごせるので是非参考にしてみてくださいね。
冬の車中泊での寒さ対策
冬の車中泊の寒さ対策ってどうしたらいいんですか?
実際にキャンプインストラクター資格を持つたなそうさんに聞いてみよう!
たなそうさん
ソロキャンプ歴10年越え、キャンプインストラクター資格を持つ32歳男。無骨なキャンプスタイルを愛している。
キャンプよりも手軽で人気を集めている車中泊。
YouTubeやInstagramで車内をおしゃれにDIYしたり、仕事をしながら旅するスタイルを見て、憧れを持っている方も多いのではないでしょうか?
また、冬もキャンプを楽しみたいけど寒そうでちょっと不安…という方は車中泊から始めてみませんか?
冬でも注意点を守り、しっかり寒さ対策すれば快適に楽しむことができますよ!
今回はキャンプインストラクターの資格を持つ私が、冬の車中泊の寒さ対策や注意点についてご紹介します。
少しの工夫で快適になるので、今回の記事を参考に寒い冬も快適な車中泊を楽しみましょう。
「車の防寒・断熱」が重要
冬の車中泊を快適に過ごすためにまず覚えておいてほしいのが、自分自身だけでなく、車の防寒が重要ということです。
車には大きな窓があり、ここから冷気が侵入しやすいです。また、鉄のボディが冷えるに伴って内部の温度も冷えていきます。
冬の車中泊を快適なものにするにはいかに外部からの冷えを防ぐかがカギになります。
必須なのが、窓をしっかり覆うこと!
もっとも効果が高く、必ずやってほしいのが窓をしっかり覆うことです。車内温度が低くなる最大の原因は外気の侵入であり、外気をしっかりと遮断することが快適に車中泊をする一番の近道です。
一番手っ取り早く、効果が高いのが専用の断熱シートを使うことです。車種ごとに隙間なくぴったり貼ることができるものなどが販売されています。
ただし、そのぶん値段は高く、すべての窓の分を揃えようとすると数万円かかってしまいます。
頻繁に車中泊に出かける場合は初期投資として選ぶのもよいと思いますが、まずはお試しで、という場合は自作するのもアリです。
私は8mmの厚さの断熱シートをホームセンターで買ってきて、窓のサイズにカットして使っています。
フロントのみドライブレコーダーや配線があり、中から隙間なく覆うのが難しいと感じたため、外からかけるタイプの雪よけカバーで代用しています。
ぴったり合うようにカットするのが結構難しく、手間はかかりますが5000円以下におさえることができたのでなかなか満足しています。
内側がちょっとダサいので、カーテンを設置したり、アウター類をかけられるような工夫をしてお気に入りの空間を作っていきたいと考えています。
床冷えを防ぐため、マットを活用
もう一点、床冷えを防ぐことも重要です。
テント泊と同じく、車中泊でもマットは必須ですね。
私はキャンプは手間をかけ、道具をあまり使わずに不便を楽しみたい派ですが、車中泊は逆にできるだけ楽に、快適に過ごしたいと考えています。
キャンプに比べ荷物にも余裕があるので、複数のマットを持っていき、念入りに底冷え対策をしています。
窓を覆うために使った断熱シートの残り、折りたたみの蛇腹マット、極圧のインフレータマット、その上にフリース地のブランケットを敷いています。
厳冬期にも車中泊を行いましたが、今のところ背中が寒くて眠れないということはないです。
必ずしもここまでやる必要はないと思いますが、厚めのマットは用意した方がよいでしょう。
ステップからの冷気を服や荷物でシャットアウト!
スライド式のドアの車だとステップ部分にぽっかりと空間ができてしまいます。そこからも冷気が侵入するので衣類などでその空間を埋めましょう。
私は大雑把なので、アウター類をそのままぎゅうぎゅう押し込んでしまいましたが、ポリ袋に入れてから押し込んだ方がよいでしょう。
例えば、お風呂に入った後の着替えでもよいですし、バッグやそのほかの荷物でもよいですが、衣類やブランケットなどのように隙間をぴったりと埋めてくれるようなものが適しています。
場所選び
もちろん自分が普段キャンプをしている場所や景色のよい場所を選ぶのもよいですが、標高の高い場所やまわりに風を防ぐものがない吹さらしの場所などは車内の温度が下がりやすい傾向にあります。
冬の車中泊に慣れるまではできるだけ低地で木に囲まれたキャンプサイトなどを選ぶのがおすすめです。
また、最近は市街地に近い場所にも車中泊専用のRVパーク( ※「快適に安心して車中泊が出来る場所」を提供するために、日本RV(Recreational Vehicle)協会が推進・公認している有料駐車スペースのこと。観光施設、入浴施設、宿泊施設、飲食店の駐車場に併設される事が多いです。)が増えています。設備も整っており、何かあった場合に買い物などにも行きやすいので入門にぴったりです。
また、道の駅やSAなどでも車中泊禁止の場所が増えてきています。安心に楽しむにはキャンプ場やRVパークを利用するようにしましょう。
自身の防寒もしっかりと
車の防寒ができたら、自身の防寒です。
当たり前のことが多いですが、しっかり対策していきましょう。
厳冬期用のシュラフを使う
車の防寒をしっかりしても、エアコンやストーブなどの熱源がないので、まだまだ寒いです。外じゃないからと侮らず、厳冬期用のシュラフを使用しましょう。
寝る時はできるだけ薄着で寝る方が快適なので、オーバースペックかもと思う-20、30℃まで対応したものを選ぶのもひとつです。今後冬キャンプをする場合にも流用できますし、あって困ることはありません。
重ね着で空気の層を作る
冬の車中泊は自分の体温をうまく活かすことを意識しましょう。重ね着で空気の層を作ることでよりあたたかく、快適に過ごすことができます。インナーには肌触りがよく温かいものを選びましょう。その上にインナーダウンを着て、フリース類を着ることが多いです。
車中泊は家のようにリラックスして過ごしたいと考えているので、できればダウンジャッケットのようなアウター類は着たくないと考えています。
ただし、着ざるを得ないほど寒くなるときもあるので、念のため、多めに羽織れるものを持っていくことが重要です。
ネックウォーマーやメリノウールの靴下などを活用
首や手首は寒さを感じやすい場所。ここを温めるだけで寒さがかなり軽減されます。 ネックウォーマーや締めつけが弱く、チクチクしないメリノウール(※メリノ種という羊の毛のこと。 保温性が高く、肌触りが良いので羊毛の中で最も高級な一品とされており、多くのアウトドア用品に取り入れられています。)の靴下などを使うと快適に過ごせるでしょう。
特に就寝時はしめつけの少ないものを選ぶようにしましょう。
私は就寝時は裸足か使い古して緩くなった靴下を履いています。
湯たんぽを活用しよう
シュラフは自分の体温を活かして内部温度をあげます。そのため、入った時にはまだ冷たく、温度が上がるのに時間がかかります。
湯たんぽを寝る30分ほど前に入れておけば、熱が広がり、シュラフに入った時点からあたたかく眠ることができます。
私はまずシュラフの中心あたりに置き、15分ほど経ったら足下の方に移動させています。
お腹から足下までの空間を重点的にあたためるようなイメージです。
シュラフに入った後は、低温やけどしないように直接触れない足先まで移動させます。
また、車中泊は火の使用が難しく、お湯が沸かせない場合もあると思います。私は車中泊の際は保温性の高いボトルにお湯を入れて持参しています。
湯たんぽ以外にもペットボトルにお湯を入れたものなどでも代用できるので試してみてください。
冬に限らず注意しよう
冬に限ったことではありませんが、車中泊をするにあたって気をつけて欲しい点を説明します。
アイドリング
寒いからといってエンジンをかけっぱなしにするのはNGです。騒音になりますし、環境面でもよろしくありません。
また、特に冬は積雪でマフラーが防がれると排気ガスが逆流し、一酸化炭素中毒になるリスクも。
原則、そのほかの方法で寒さ対策するようにしましょう。
火の使用
車中泊でもおいしい食事は外せません。もちろん手軽に惣菜やお弁当などを楽しむのもアリですが、しっかり火を使って料理したい場合は必ず換気しましょう。
車中泊の場合もなるべく調理は外で行う、なるべく火を使わないメニューをえらぶのもひとつの方法です。
火を使う場合は周囲に燃えやすいものを置かないようにし、転倒のリスクの少ない、安定したコンロを使いましょう。
私はキャンプの延長で車中泊を楽しんでいるので、ポータブルのバッテリーなどは所有していませんが、IHヒーターなどを使えるようにいつかは購入したいですね。
一酸化炭素チェッカーや消火スプレーなども忘れず常備しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は冬の車中泊の寒さ対策についてご説明させていただきました。
すでにキャンプを楽しまれている方であれば、車の断熱シートを準備すればあとは新しいものを揃えずに始められると思います。
キャンプよりもお手軽に楽しめるので、ぜひ一度挑戦してみてくださいね!
これで安心して冬の車中泊に行けそうです♪
そうじゃね!!たなそうさん どうもありがとうございました!